膝に力が入らない、立てない… | 膝の力が抜ける原因となる病気

膝に力が入らない、立てない… | 膝の力が抜ける原因となる病気

膝に力が入らない、立てない… | 膝の力が抜ける原因となる病気

「膝が抜ける」または「膝くずれ」等といわれる、膝に力が入らない、立てないという症状は、どのような原因で起こるのでしょうか?

今回は、膝の力が抜ける原因となる病気について解説します。

膝靭帯損傷

膝関節には、十字靭帯と側副靭帯があります。十字靭帯には、膝の前側を安定させる前十字靭帯と、後側を安定させる後十字靭帯の2本があり、主に前十字靭帯がスポーツで損傷を受けることがあります。損傷時には激痛とともに「ブチッ」というポップ音が出ることで知られています。

側副靭帯は十字靭帯よりも細い靭帯で、膝の内側と外側にあります。そのうち、内側側副靭帯はスポーツ中に損傷を受けることが多く、靭帯損傷のなかで最も損傷する頻度が高い靭帯です。

前十字靭帯でも内側側副靭帯でも、損傷の治療を終えた後の後遺症として、膝に力が入らない膝くずれがしばしば起こります。立てないということはありませんが、立ち上がるときや歩いている時に、無意識に膝の力が抜けてカクンと曲がってしまう症状が出ます。

半月板損傷

半月板とは、膝関節の大腿骨と脛骨の間にある繊維軟骨で、三日月状の形をしています。膝の安定を保ち、クッションの役割も果たしています。

主に運動中、膝に荷重がかかっている状態で強くひねる動作をしたときに損傷することが多く、中高年では変形性膝関節症が原因で損傷することもあります。

膝の疼痛のほか、損傷の具合により、ひっかかり感、ロッキング、クリック音などさまざまな症状があります。損傷の度合いが酷い場合は立てないこともあります。また、歩いている時に膝がカクンと折れ曲がり、膝に力が入らないと感じる膝くずれが出ることもあります。

坐骨神経痛

膝の力が抜ける原因となる病気:坐骨神経痛

腰から脚の後面に伸びている神経が坐骨神経です。坐骨神経痛とは、さまざまな原因で坐骨神経が圧迫や刺激を受け、殿部から足先にいたるまでしびれや痛みなどの症状が現れる疾患です。

椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、梨状筋症候群など、原因はさまざまです。

椎間板ヘルニア

椎間板は、背骨と背骨の間にありクッションの役割を果たしています。それが何らかの原因で外に押し出され、神経を圧迫するのが椎間板ヘルニアです。腰の痛みだけではなく、下肢にも痛みやしびれが生じ、膝の力が抜ける症状が出ることもあります。

20代~40代の男性に多く、運搬業や運転手等に患者が多いのも特徴です。

脊柱管狭窄症

脊椎管狭窄症は、さまざまな原因で脊椎管や椎間孔が狭くなり、神経を圧迫することで、特有な神経症状が現れる症候群です。50代以降の中高年男性に多く見られることから、加齢による変性が原因とされており、喫煙もリスク要因と考えられています。

症状は徐々に進行します。殿部から下肢にかけてしびれが発生し、膝の力が抜けて歩行が困難になっていきます。

梨状筋症候群

梨状筋は殿部の筋肉のひとつで、近くを坐骨神経が通っています。梨状筋がなんらかの原因で硬くなると、坐骨神経を圧迫・刺激し、下肢がしびれたり膝の力が抜けるといった症状がでます。

その他の原因

膝の力が抜ける、歩けない、立てないという症状が出る原因には、大腿四頭筋の筋力低下があります。長期間ベッドで過ごしていた人が急に立とうとしても、太ももの筋肉が萎えており膝に力が入らないため、まともに立てません。

また、一時的に脳で血流が滞って神経症状が現れる、一過性虚血性発作でも膝の力が抜けてしまうことがあります。脳梗塞の前兆であることが多く、危険な状態です。

まとめ

今回は、膝の力が抜ける原因となる病気についてご紹介しました。

膝に力が入らない原因は、膝関節のトラブルだけではなく、坐骨神経や脳の血流トラブルの可能性があります。特に腕や脚のしびれを伴う場合は、早急に脳神経科を受診しましょう。