若年性特発性関節炎(若年性関節リウマチ) | 子供の膝が痛い原因

若年性特発性関節炎(若年性関節リウマチ) | 子供の膝が痛い原因

若年性特発性関節炎(若年性関節リウマチ) | 子供の膝が痛い原因

子供に原因不明の微熱が続き、関節の炎症が起こる「若年性特発性関節炎(若年性関節リウマチ)」という病気があります。

今回は、若年性特発性関節炎(若年性関節リウマチ)の症状と治療法についてまとめます。

若年性特発性関節炎とは

若年性特発性関節炎の定義は、「16才未満の子供に発症し、6週間以上症状が持続する、原因が特定できない慢性関節炎」とされています。

関節炎を伴うことから、かつては「若年性関節リウマチ」と呼ばれていました。けれども、成人の関節リウマチとは症状にいくつかの違いがみられることや、血液中のリウマチ因子の陽性率が低いことから、若年性関節リウマチではなく「若年性特発性関節炎」という呼び方に統一されています。

定義では16才未満となっていますが、主な発症年齢は1~5才の子供です。10万人に対して10~15人(約0.01~0.015%)の割合で発生し、後遺症が残る可能性がある怖い病気です。

若年性特発性関節炎は症状の特徴から、全身型、多関節型、少関節型の3つに分類されています。

全身型

若年性特発性関節炎の約4割が、全身症状が目立つ全身型です。主に1~5才児に発症し、男女差はありません。

37度以上の微熱が数週間続き、サーモンピンク疹、のどの痛み、リンパの腫れなどの全身症状があり、中期になると関節炎で肘や膝が痛いという症状が出ます。

治療はステロイドの投与、関節痛にロキソニンなどの消炎鎮痛剤が用いられます。ほとんど予後は良好ですが、稀にマクロファージ活性症候群という合併症が発症すると、重症になることがあります。

多関節型

子供の膝が痛い若年性特発性関節炎(多関節型)

若年性特発性関節炎の約3割が、5カ所以上に関節炎が起こる多関節型です。主に1~3才の女児に発症します。

発症後6ヶ月以内に、指や肘、膝が痛いなど、5カ所以上に関節炎が起こります。関節炎以外に、微熱の持続、リンパ節の腫れ、食欲不振などの症状がみられます。関節炎は左右対称性で朝のこわばりがみられるなど、成人の関節リウマチと同じような症状ですが、血液中のリウマチ因子が陽性とは限りません。

治療は、消炎鎮痛剤、メトトレキサートの薬物療法が中心です。病態により、ステロイドや抗リウマチ剤なども用いられます。

関節の機能障害が残ることも多いため、予防型リハビリや手術療法を行うこともあります。

少関節型

若年性特発性関節炎の約2割が、4カ所以内に関節炎が起きる少関節型です。主に1~2才の女児に発症し、多関節型に移行することもあります。

主に膝、足などの大関節で炎症を起こすことが多く、関節炎以外の合併症としてぶどう膜炎が多くみられます。ぶどう膜炎とは、眼の中のぶどう膜に炎症が起こる病気で、眼のかすみ、痛み、充血などの症状がでます。

1~2才の乳児の場合、自分で症状を訴えることが出来ません。そのため、診断がついた時には関節炎による関節の損傷がすすみ、機能障害が残ることがあります。眼の充血や、膝や足を動かした時に痛がる様子を見逃さないようにしましょう。また、ぶどう膜炎の進行により、視力障害が残ることもあります。

治療は、多関節型と同様に、消炎鎮痛剤、メトトレキサートの薬物療法を行います。ぶどう膜炎には点眼薬で対応します。

まとめ

今回は、子供の膝が痛い原因となる病気として、「若年性特発性関節炎(若年性関節リウマチ)」についてご紹介しました。

若年性特発性関節炎は、いまだ原因が特定できていないものの、炎症性サイトカインの過剰生産が原因ではないかと考えられています。

小さな子供は足を挫くことも多いものですが、何日も継続して微熱があり足や膝が痛いという場合には、早めに小児科か整形外科を受診するようにしましょう。