加齢による膝の関節痛 | 変形性膝関節症の痛みの原因と対策

加齢による膝の関節痛 | 変形性膝関節症の痛みの原因と対策

加齢による膝の関節痛 | 変形性膝関節症の痛みの原因と対策

50代、60代から増えてくるの加齢による膝の関節痛。主な原因である変形性膝関節症の潜在的な患者数は3,000万人にも上るといわれており、高齢化が進む中、患者数は年々増加しています。

今回は、変形性膝関節症の痛みの原因と対策について解説します。

変形性膝関節症とは

膝関節は、股関節とともに歩行や運動に中心的な役割を担っている人体で最大の関節ですが、それだけに大きな負荷がかかる器官です。普通に歩行している状態で体重の1.5~3倍、軽いジャンプで体重の5倍もの負荷がかかります。体重が60kgとすると、歩いているだけで180kgもの負荷が膝にかかっているのです。

それだけ大きな負荷が常にかかるため、激しい運動や肥満で膝を酷使していると、関節軟骨は加齢とともにすり減っていきます。若い頃は再生力が高いので抑えられていた関節軟骨の摩耗が、加齢によって再生力が減少するために表面化してきます。それが、加齢による変形性膝関節症の原因です。関節軟骨が摩耗すると関節痛や炎症が起こり、痛みのために歩行が困難になるなど、日常生活に支障をきたしてしまいます。

60才以上の高齢者では半数以上に変形性膝関節症の症状がみられ、特に肥満の女性に多いのが特徴です。

動き出しの痛み

変形性膝関節症の初期症状は、“動き出しの痛み”です。この時期に対策をとることで進行を抑えることができる大事なサインです。

動き出しの痛みとは、長時間椅子に座っている状態から歩き始めた時などに「ズキッ」と感じる関節痛です。数分間歩くうちに痛みは消えるため、大したことがないと放っておかれることが多い症状ですが、すでに関節軟骨がかなり摩耗している状態です。

関節軟骨が摩耗していると、じっとしていた状態から膝を動かそうとする時に、大腿骨と脛骨の間の潤滑油となる関節液が少なくなることが原因で痛みが生じます。そのため、動き出す前に膝の軽い曲げ伸ばしを数回繰り返すと、関節液が大腿骨と脛骨の間に行き渡るので、動き出しの痛みを予防できます。

変形性膝関節症の症状が進行すると、歩行障害や痛みによって生活に深刻な支障をきたす場合があります。膝痛の症状が現れた場合には、早めに整形外科を受診して適切な治療を受けることが大切です。

自分でできる対策

加齢による変形性膝関節症の痛みの対策

変形性膝関節症による関節痛は、適切な対策で治すことができます。進行すると人工膝関節を入れる手術が必要になることもありますが、“動き出しの痛み”が出た初期段階から対策を講じることができれば、進行を抑えることが可能です。

体重の減量

前述したように、普通に歩いているだけで体重の3倍もの負荷が膝にかかるため、肥満の人は変形性膝関節症にかかりやすいことが明らかです。

BMIが「肥満」以上の方は、「適正体重」を目指して減量しましょう。1kg体重が減れば3kg膝の負担が減り、膝の酷使が緩和されます。今はやりの低糖質ダイエットはやりすぎなければ有効なダイエット法ですので、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

BMI= 体重kg ÷ (身長m)2

一般に、BMIが25以上の場合に肥満と判定されます。

適度な運動

関節軟骨の摩耗が変形性膝関節症の原因です。関節軟骨には血管が通っておらず、摩耗した関節軟骨の再生は、関節軟骨を動かすことで関節液から栄養分をじわじわ吸収することで行われます。

そこで、少しでも関節軟骨を再生するために、関節痛が出ない程度の適度な運動を行いましょう。誰でも手軽にできて全身の血行を良くし、関節を支える筋肉を鍛えることができるウォーキングがお勧めです。ウォーキングで痛みが出る場合は、膝への負荷が少ないエアロバイクや水中ウォークを行うなど、自分に合った運動を習慣づけましょう。

まとめ

今回は、加齢による膝の関節痛の原因と対策についてご紹介しました。

変形性膝関節症は、初期の段階なら自分で対策ことができる疾患です。最後まで自分の足で歩くために、年のせいと諦めず、適切な対策を講じていきましょう。