化膿性関節炎の症状と治療法 | 子供や高齢者に多い膝の痛みの原因

化膿性関節炎の症状と治療法 | 子供や高齢者に多い膝の痛みの原因

化膿性関節炎の症状と治療法 | 子供や高齢者に多い膝の痛みの原因

細菌感染によって関節内が化膿し、痛みや腫れなどを引き起こす「化膿性関節炎」。治療が遅れると障害が残ることもあるため、早めに対策を取ることが大切です。

今回は、化膿性関節炎の症状と治療法についてまとめます。

化膿性関節炎とは

化膿性関節炎とは、関節内の細菌感染症です。発症すると、関節の痛みや腫れ、発熱、全身倦怠感の症状が現れるほか、進行すると関節の軟骨が破壊されて関節機能の障害が残ります。

子供(特に乳幼児の男児)と高齢者に多いのが特徴ですが、子供と高齢者では原因も症状も異なります。

子供の化膿性関節炎

子供に発熱、食欲不振、下痢などがみられ、オムツ交換の時や腕を動かそうとする時に激しく泣くといった症状がある時は、化膿性関節炎の可能性があります。

子供の化膿性関節炎は股関節に発症することが最も多く、肩関節や肘関節に発症することもあります。原因菌は、黄色ブドウ球菌が最多で、レンサ球菌、インフルエンザ菌と続きます。感染経路を特定することは困難で、扁桃腺に入った細菌が血管を通って股関節に侵入すると考えられています。また、大腿骨で起こる骨髄炎からの波及が原因ということもあります。

破壊された関節軟骨が子供の成長につれて変形し、足長差や脱臼につながることがあるため、できるだけ早めに治療しなければなりません。

治療は、関節破壊を食い止めるために関節の切開排膿を行い、数日間原因菌がしっかりなくなるまで洗浄を行います。その後、安静を保ちながら抗生剤を投与します。関節破壊が酷い場合の治療としては、関節形成手術や人工関節置換手術を行うこともあります。

高齢者の化膿性関節炎

高齢者の化膿性関節炎の症状と治療法

急に膝の痛みを感じ、寒気がして発熱を伴う症状が出た場合は、インフルエンザなどの高熱によって引き起こされる関節痛かもしれませんが、化膿性関節炎の可能性も考えられます。インフルエンザなどによる関節痛は、インフルエンザが治ると自然に解消しますが、化膿性関節炎は放っておくと膝の痛みなどの関節痛や炎症による腫れ、全身の発熱といった症状がどんどん悪化して関節破壊が進行していきます。

高齢者の化膿性関節炎の原因は、関節内注射や人工関節置換術などの手術を行った際に黄色ブドウ球菌や肺炎球菌、MRSAに感染するなど、医源性のものがほとんどです。医療機関では、免疫力の低下している高齢者に関節内注射や人工関節置換術などを施す時は、細心の注意をはらって消毒を徹底することが求められています。

どの関節でも起こる可能性がありますが、関節内注射や人工関節置換術は膝に行うことが多いため、膝関節での発症が最も多いのが特徴です。膝にたまった水を抜いた、ヒアルロン酸注射を行った、または人工関節置換術を行った数日後に、急に激しい膝の痛みが出た場合などは、まず化膿性関節炎を疑いましょう。

高齢者の化膿性関節炎において、初期の治療は抗生剤の投与です。関節軟骨の破壊が始まるのは感染後4~6日後なので、その前に治療を始めることができれば関節の破壊に至らずに済むこともあります。けれども、多くの場合それだけで完治は難しく、関節の切開排膿と洗浄を行うことも珍しくありません。

まとめ

今回は、化膿性関節炎の症状と治療法についてご紹介しました。

化膿性関節炎は適切な治療を行わずに放置していると、関節破壊によって手術が必要になり、後遺症が残ることもある怖い疾患です。免疫力の低い子供や高齢者に発症しやすいので、普段からしっかり栄養をとり、規則正しくストレスの少ない生活を送るなど、免疫力を高めておくことが予防につながります。