変形性膝関節症の手術 | 費用や入院期間、手術後の経過

変形性膝関節症の手術 | 費用や入院期間、手術後の経過

変形性膝関節症の手術 | 費用や入院期間、手術後の経過

変形性膝関節症が進行して生活に著しい支障が出てしまった場合には、手術による治療を行います。

ここでは、変形性膝関節症の3種類の手術について、入院期間、費用、手術後のリハビリ等を解説します。

関節鏡視下手術

関節内郭清術ともいいます。関節内に直径1~4mmほどの内視鏡を入れ、炎症の原因となっている半月板の損傷した部分や、剥がれ落ちそうになっている軟骨を取り除き、痛みを軽減する手術です。

この手術は大きく膝を切開することがないため、患者の負担が少なくてすむというメリットがあります。スポーツでの半月板損傷など、膝関節自体の摩耗が少ない場合に有効です。

また、糖尿病や心臓病などの影響で、大きく切開する手術ができない方に行うことがあります。

手術後のリハビリはほとんど必要ありません。入院期間は日帰り~1泊が一般的ですが、高齢者の場合は慎重に経過を見ながら1週間ほど入院する場合もあります。

高位脛骨骨切り術

膝関節の内側だけがすり減っている(内側型)の場合に、膝関節のすぐ下の脛骨を切って角度を調整し、O脚による荷重の偏りを解消する手術です。脛骨を内側からくさび形に切り、ビスでつなぎます。リハビリは、手術後翌日から起立訓練や膝の曲げ伸ばし訓練が開始されます。

この手術は比較的若い50代〜60代で活動的な人に向いています。切断した骨がしっかりつくまで時間を要するので、入院期間は3週間〜6週間に及び、その後2〜3ヶ月間安静にしなければなりませんが、膝関節は温存されるため正座も可能で、畑仕事やスポーツができるほどに回復できます。

人工関節置換術

変形性膝関節症の人工関節置換術と手術後の経過

すり減ってしまった膝関節を、金属やセラミック、ポリエチレンなどで作られた人工関節に置き換える手術です。変形性膝関節症の手術の中で最も多く行われています。

膝関節の変形が関節全体にわたっている場合は、膝関節全体を人工関節に置き換える「人工膝関節全置換術(TKA)」を行います。また、膝関節の損傷が著しい片側だけを人工関節に置き換える「人工膝関節単顆置換術(UKA)」もあります。

手術後は、歩行時などの痛みがうそのようになくなります。激しいスポーツはできず、可動域が狭まるので正座ができなくなるものの、膝の痛みのために狭まっていた行動範囲が確実に広がるため、満足度がたいへん高くなります。

人工関節の耐用年数は、以前の倍くらい長くなり、20年以上保つようになっています。一度の手術で済む対象年齢が下がったことで、60代から人工関節置換術を行う例が増えています。

このように大変すぐれた人工関節置換術ですが、変形性膝関節症の手術の中では患者への負担が大きく、稀に感染症による合併症のリスクがあることを忘れてはなりません。

リハビリは手術後の翌々日から始まり、入院期間はリハビリの進行度合いにより3週間~4週間ほどで、杖での歩行が安定することが退院の目安となります。

手術の費用について

気になる手術の費用ですが、上記の手術はすべて国民健康保険の適用となっています。さらに高額療養費制度の対象にもなっているため、申請すれば1ヶ月の限度額が自己負担額となります。年齢や所得によって異なりますが、自己負担額は月に4万円〜18万円ほどと考えればよいでしょう。

また、差額ベッド代や、食事代は別途必要になります。

まとめ

今回は、変形性膝関節症の手術の費用や入院期間、手術後の経過についてご紹介しました。

どの手術をいつ行うのかは、症状や年齢、活動範囲、リスクなどを考慮して、医師と十分に話し合った上で検討するようにしましょう。